スーパードンキーコング2


任天堂 レア

アクション

プレイヤー:1~2人



ハイクオリティーな3DCGで話題を呼んだアクションゲーム第二弾。前作の主人公のさらわれてしまったドンキーコングを助けるため、相棒のディディーとガールフレンドのディクシーが大冒険。プレイヤーが両方とも素早いキャラクターになりテンポが増した。ステージのバラエティーさはきっと冒険気分を感じさせてくれるはず。シリーズの中で最も人気が高い。


アニマルも増えました
アニマルも増えました

さらわれてしまったドンキーに代わる形で新キャラ、ディクシーが初登場。彼女の得意技であるポニーテールスピンは空中からゆっくりと降りることができる。これで初心者も高台から苦手な敵を避けたり、より多くのバナナを手に入れることができる。ディディーはディクシーと違って基本的な能力が高いのでスピーディーなプレイに向いている。このバランスの取り方は素晴らしい。追加要素としてパートナーを担いで投げることができるようになった。単独で倒せない敵を倒したり、高い位置にあるアイテムを楽に取れる。また、ショートカットにも利用できプレイの幅が広がった。ステージも前作では自然の森や山などが主なステージだったが、今作では前作にはなかったスケールの大きいステージが増えた。火山、茨道、遊園地、なんと蜂の巣まである。まさに大冒険。 またボーナスステージにはボーナスコインが置かれ、プレイヤーへの挑戦としてDKコインが追加された。前作の問題点であった、やり込み要素の少なさを解消。より長く楽しめるようになった。


・前作では性能の違いしかなかったパートナーの個性が強くなり、チームアップの登場で存在意義がハッキリした

・ボーナスだけでなく、DKコインやロストワールドなどの隠し要素が大幅に増えた

・グラフィックと音楽のクオリティーはさらに向上

・前作では自然のリアリティーを追求していたが、今作では二次元的要素と現実的な描写でビジュアルの迫力はよりわかりやすいものとなった。

・SFC最高峰のサウンドトラック

・セーブするのにバナナコインが必要。コインを持っていてもリンクリーの学校に行かなければできない

・ファンキーによるワールド移動にもコインが必要になった

・ボーナスステージは”ボーナス”というよりボーナスコインを取るための挑戦のようになってしまった

・全体的な難易度はセーブのしずらさを含めて、三部作トップ。とはいえ、前作を遊んだことがあるなら多少歯ごたえがある程度なので決して悪いわけではない。ただ初心者には不親切な部分がある気もしなくはない。


上が1、下が2
上が1、下が2

前作の時点でもSFCの中でもトップクラスのグラフィックを作り上げたレア社。だが続編である今作は、それを見事に超えてみせた。画像のとおり、毛並みや肉の質感やしわ、照明の当たり方に進歩が見える。ゲーム中でも石や土が前作では多少ツルツルしていたものが、引き締まってグッとリアルになっているはず。半透明処理を活かした氷の演出、薄く赤く光る火山などよりリアルさを追求したと思われる。後半にはジャングルのステージも出てくるので、前作と比べると面白いだろう。変わったところといえば、全体的にキャラクターのサイズが一回り大きくなった。これでキャラクターの細かい仕草がわかりやすく、見ていても楽しい。他にもマップがアニメーションするようになったり、イベントシーンが増えて演出がパワーアップした。


音楽が創るDKの世界

このゲームの音楽ははずれがない。名曲しかないというゲーム界における、ベストサウンドトラックなのだ。

作曲者であるデヴィッドワイズ氏は世界観に合わせた環境音や独特の音源を使って作る。ゲームの音楽ということを忘れさせるような、驚くべき作曲センスである。もうこれは聴く以外にうまく伝える方法がないので是非是非聴いてもらいたい。嬉しいことに、ゲーム内にはサウンドテストもある。


初めはバーチャルボーイ向けソフト

信じられないような話かもしれないが、元はバーチャルボーイ向けのソフトだった。開発期間はわずか数週間でキャンセルされることになる。キャンセルの理由としてはバーチャルボーイの売り上げがよろしくなかったというのがおおよそ当たりだろう。画像や資料は信憑性のあるものがなかったのでここには掲載しない。レア社は他にもゴールデンアイ007のバーチャルボーイソフトも開発していたようだ。後の64版とは特に関係はないようである。


Mr.X

どちらさま?
どちらさま?

この画像を見て誰?と思うはず。このキャラクターはいわゆる没キャラクターである。製品版のラストボスであるキャプテンクルールに決まる前に予定されていたらしい。発売前情報として海外ゲーム雑誌に載っていた(またはブラジルのガイドブック)。モデルを作ってまで没にした理由が知りたいところだが、技術上の問題でもあったのだろうか。これに似た要素のあるカックルというキャラクターがいる。Mr.Xをリサイクルしてカックルを作ったと考えるのは無理があるかもしれないが。

こいつがカックル
こいつがカックル


余談

前作は没データが多い
前作は没データが多い

水中ステージの敵であるパフタップは前作の没データから流用したキャラクターである。鋭いひとは画像でなんとなくわかるかも(主にテクスチャーの感じ)。ただ没になった前作の物は尻尾が青色だったり、膨らんでいるグラフィックは用意されてはなく、完全な使いまわしではないようだ。

例によってSNESとソフトの同梱版が発売された。

そこまでしなくても・・・
そこまでしなくても・・・

クリア後のこの画面の右下。ゴミ箱の周りに置かれた物。これはSNESのライバルであったGENESISソフトであるソニック・ザ・ヘッジホッグの靴とEarthworm Jimの銃である。レア社らしいブラックジョークである。”望みなし”とは随分とストレート。

ちなみにEarthworm jimに関してはSNES版も発売している。ただGENESIS先行販売だった(ような気がする)ためかSEGAサイドの印象が強いのだろう。

ちょっとわかりづらい
ちょっとわかりづらい

 クランキーの家の背景をよく見るとKiller instinctのThunderのポスターが貼ってある。(Nintendoのロゴの左)Killer instinctはレア社の格闘ゲームである。

よく見比べてみるべし
よく見比べてみるべし