クラッシュバンディクー

ノーティドッグ

アクション

1人


宇宙初の奥スクロールアクション

今では実力の高いことで有名なノーティドッグがPSに送り出した名作。PSにはまだ万人向けのアクションゲームなるものがなかったため、幅広いユーザーに支持された。このシリーズは大ヒットし、一時期はPSの看板作品にも登りつめたほど。


走れや走れ
走れや走れ

操作はとってもシンプル。×でジャンプ、□でスピンアタック。たったこれだけ。PSなどの新ハードはボタン数が増えてややこしいと言われていたところに、簡単な操作の本作はそういったユーザーにはうれしかったのかも。当時としてはまだまだ新しかった3Dスタイルのゲームで一本道というのも、入門としては最適だったのだろう。

基本的にゴールを目指すタイプのアクションゲームである。売りにしている奥スクロールに加えて、横縦スクロールのステージを攻略していく。道中にある箱は壊すことができ、これをノーミスで全て壊すとパーフェクトダイヤを手に入れることができる。これがやりこみ要素となる。またプレートなるものがあり、三つ集めるとボーナスステージに挑戦できる。タウナ、ブリオ、コルテックスの三種類があり、いづれも箱の中に隠されているのがほとんど。タウナはボーナスらしく、りんごや1UPが大量に配置されている。端まで辿りつければセーブをすることができるのだが...このシステムがよく短所として挙げられることが多い。後半になるにつれボーナスステージの難易度が上がり、ジャンプを駆使して破壊できない爆弾箱などを避けなければならない。またボーナスに挑戦できるのは一回の挑戦につき一度までなのでセーブをするだけでも一苦労である。もう一つの方法としてはパーフェクトダイヤを手に入れることだが。それ自体の難易度が高い。序盤は特定の色付きダイヤを手に入れていないと箱を全て壊せなかったり、セーブができるのは手に入れた初回のみである。この点に関してはやはり洋ゲーらしい難易度である。ブリオのボーナスは難易度は高いがアイテムの量が多い。コルテックスは隠しステージの鍵を手に入れることができる。


・他にはない奥スクロールアクション

・シンプルな操作性

・PSらしさをあまり感じさせない滑らかなグラフィック

・個性的なキャラクター

・当時としては特異な顔面のアニメーション

・パーフェクトダイヤの入手条件が厳しい

・セーブが自由ではない。ステージ中のプレートを三枚手に入れ、なおかつボーナスステージクリアが条件。

・少々距離が掴みづらい


グラフィックと音楽

今となっては珍しくともなんともないが、顔のアニメーションやポリゴンの細かさは当時としては高品質だった。クラッシュのアニメーションは豊富で、丸焦げになって崩れたり、電流でしびれて骨がみえたり、口をあんぐりあけて倒れたりカートゥーンそのもの。PSのゲームはカクカクしていて今見ると少し辛い...なんて事のないぐらい綺麗である。

この映像美は続編ごとに磨きがかかり、3作目はPS1の中では最高レベルである。PS3で起動するとなお良し。今作の魅力がよくわかるはず。

音楽も臨場感たっぷり。スーパードンキーコングの様に環境音とミックスされた音楽は魅力的である。


異例のローカライズ

こんなにも違う
こんなにも違う

海外ゲームのローカライズは大体が言語を日本語にする程度だが、SONY時代のクラッシュはそれに力を入れたことで人気者になっていった。変更点が多いので書ききれないが、分かりやすいのはクラッシュを始めとしたキャラクターの大幅なデザイン変更だろうか。画像のとおり、海外版と日本版では顔などのパーツが大きく異なる。この変更は作品を重ねるごとにより手の込んだものとなっていく。あのCMのクラッシュバンディクぅ~♪という歌とダンスも日本独自のもので、ダンスに関しては続編で逆輸入された。

他にも日本版はあるステージの後半がまるまるなくなっていたり、ステージの順番の変更、アイテムの数がふえていたり全体の難易度は海外版よりも易しくなっている。またクラッシュや敵キャラクターの声が新たに追加されている。クラッシュの声は誰でも一度は聞いたことがあると思われる山口勝平さんが担当。キャスティングはアニメというよりも映画寄りという考えの下選んだとのこと。この他にも沢山の変更点がある。こうした工夫が洋ゲーでありながら小学生を中心に大ヒットさせる要因となったのだ。日本でもクラッシュの専門サイトはいくつかあるので、調べてみてもらいたい。


キャンセルされたアニメ

本来、オープニングとエンディングに使用されるはずの物だったとか。ソニー、ノーティドッグはクラッシュを3Dのキャラクターとして売り出す方針でいたので、アニメはなかったことにされた。